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zoom RSS 古湯映画祭に行ってきました!その2 「悪人」感想

<<   作成日時 : 2010/09/20 14:25   >>

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そんなこんなで上映時間が20分ほど押した「悪人」なのですが、なんと、上映前に李相日監督柄本明さん満島ひかりさんの挨拶がありました。


この挨拶にたどり着く前、スタッフとお客さんの間で緊迫したやりとりがありました。(その1参照)

きっと舞台の袖でその様子を聞かれていたであろう監督、柄本さん、満島さん。しかも目の前にはぎゅうぎゅう詰めの観客たち。

若干おっかなびっくりな顔で出てこられたように感じたのは私だけでしょうか(笑)


さて、一悶着あったものの無事(?)上映にこぎ着けたスタッフさん、李監督に挨拶を促します。

監督の第一声。

 「こんなに沢山の皆さんにお集まりいただいて…。

  これって消防法大丈夫ですか!?」


ギャハハハ!!☆ミヾ(∇≦((ヾ(≧∇≦)〃))≧∇)ノ彡☆バンバン!!

ナイスつっこみ!上手すぎです!李監督!!

今なんかあったら、わたしらイチコロです!(爆)



柄本さんは飄々として面白かったし、満島さんは細くて綺麗なお姉さんでした。





今回観た「悪人」には、英語の字幕がついていました。これ、モントリオール世界映画祭に出品された英語字幕版だったそうです。ってことは、ここでしか観られないフィルムってこと?ちょっと得した気分♪

さて、肝心な映画「悪人」の感想です。
全体を通して明るいシーンはありません。皆無です。登場人物の一人一人が心に闇を抱えている、そんな人々が出会うことで引き起こされるいくつかの出来事。

原作は朝日新聞連載当時に読んでいて、読み返すこともなく映画を見たわけですが、見ながら少しずつストーリーを思い出して行くような感じでした。

妻夫木くんは、原作の祐一とはちょっとイメージが違う気がしていたけれど、「この役をぜひやりたい」と言った彼の意気込みの大きさが伝わるような、そんな祐一像が出来上がっていました。
今までの彼の演じてきた役とは全く違う、存在感を消したような感じ。
この映画では確かに主人公なのだけれど、何だろ、彼が前面に出てくる感じを受けなかった。
むしろ、彼が引き起こした事件によって、否応なしに表に引きずり出されてくる佳乃の父親(柄本明さん)や、祐一の祖母(樹木希林さん)の方にすごく気持ちを惹きつけられたな。

深津絵里さんは、以前から大好きな役者さんだし、受賞のこともあってじーっと見入ってしまいました。
今回の役は、紳士服量販店に勤める冴えない女性。
深津絵里じゃない。当たり前だけどそう思った。
「馬込光代」がそこにいる、というか。
普通に平凡に生活している女性を、孤独を抱えて生きている女性を「生ききって」いた。
そんな感じを受けました。
(余談ですが、深津さんはクランクイン前に1日佐賀に滞在して、「ゆめタウン」のカフェで佐賀の女性を観察したりされていたそうですよ。彼女に佐賀の女性はどう映ったんだろう?)

増尾役の岡田将生くんは、チャラい役上手いですね。本当に増尾に憎悪を感じました。上手い。

佳乃の父親(柄本明)が、増尾を殺そうとモンキーレンチを忍ばせて尾行するシーン。
父親の様子を心配し、一緒についていく増尾の友人(永山絢斗)。
この友人に父親が話しかけるともなく語るシーンがあります。
「アンタ…大切な人はおるね?」
友人たちに面白おかしく父親の様子を語る増尾。
その様子を見ながら、淡々と父親は語ります。
ここのセリフ、ぜひしっかりと聞いて欲しい。胸にズシンと響きます。
思わず涙がこみ上げてきました。


身勝手な母親である娘の代わりに祐一を育ててきた祖母・房江(樹木希林)。
祐一が殺人犯となり、逃亡しているために家の周りには大勢のマスコミが詰めかけています。
その中を、入院中の夫の元へ出掛けるのですが…。
  たぶん、その前に祐一がくれたスカーフを大事そうになでるシーンがありました。
  …ああ、こういうシーン弱いんだ(T^T)
マスコミにもみくちゃにされながら、バスに乗り込む房江。
バスを降りるとき声を掛けた運転手の言葉に、深々とお辞儀をしてバスを見送る房江。
この一連のシーンにウルウル(; ;)
房江は、祐一のためにコツコツ貯めたお金を、悪徳商法のヤツらに騙されて奪われてしまうんですよね。
これまで真面目に生きてきたのに、どうしてこんな目に遭わなくてはいけないんだろうと思ってしまうような状況。観ている側にもやりきれなさが募ります。


なんだか全てがせつなくて、やりきれなくて、「誰が本当の悪人なのか?」ということを考えてしまう作品でした。

最後の方の祐一と光代が灯台に上って太陽を眺めるシーン、これだけが唯一幸せそうな2人が見られたシーンです。それだけにまた、せつなさがググッと押し寄せてくる、そんな感じでした。



久しぶりに映画を大きなスクリーンで観ましたが、やっぱりいいなぁと思いました(笑)
映画館が何となく苦手な私なんだけど、今回のこの状態(すし詰めでゴザの上に体育座り×2時間以上)に比べれば快適なことこの上なしでしょう(笑)

この後、李監督、柄本さん、満島さんらとのシンポジウムが予定されていて、最初はそれにも参加する気でいましたが、あまりのお尻の痛さに、帰ってしまいました。

だって、人生最長の体育座りだったんだもん(爆)
学校でこんなことしたら体罰だってば!(笑)


シンポジウムは「誰が一体『悪人』なのか?」というテーマで行われることになっていたので、是非聞いてみたかったな。(映画祭の掲示板によると、映画の作り方に話題が逸れて、テーマについてはあまり語られなかったらしいけど。)


さて、本当の「悪人」は誰なのでしょう?
私が思う悪人は…。
映画を観た人に聞いてみたい気がします。






○追記○
記事を書き上げて、「悪人」公式ホームページを見てみたら監督や原作者の方々の座談会のページがありました。感想を書きながらモヤモヤと感じていたことが座談会でも話題になっていて、そうそう!と思わず呟いてしまいました。自分が反応した部分について語られているので面白かったです。


○追記2○
テレビか何かで「佐賀の女性は『ウチ』という一人称を使うけれど、光代がどの時点で『ウチ』という言い方に変わるか、気をつけて見てみてください」と言われていたのを思い出した!私は使わないけど、どうやら「ウチ」は親しい相手の場合に使うらしい。会場のすごさにすっかりさっぱり忘れてました(笑)もう一回観に行こうかな。

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